2024/08/13 18:00
こんにちは、香水担当です。
各地で花火大会が行われ、夏休みシーズン真っ盛りという感じですね。
Clique Tokyoでは新しいスタッフを迎え、頼もしい新たな風にお店が活気に溢れています。
ということで「ELLA K」(エラケイ)より、レザーをベースに描かれた3つの“風”をご紹介いたします。
この3作品は”THE LEATHER COLLECTION”と記され、調香師ソニア・コンスタンが、50日間にわたって家族と共にアフリカを旅行し、インスピレーションを得て発表されたレザーを使った香りです。
まず作品への経緯として添えられた文章を。
歴史を通して、人類は“風”に魅了され、また妨げられてきた。初めて文字が生まれた頃から、人類は“風”について書いている。
古代ギリシャの歴史家、ヘロドトスの著書『The Histories』(歴史)の中にも“風”についての記述がみられる。
“風”は古来より人間の存在に大きな影響を与えている故に、人間はある地域に特定した“風”に特別な名前をつけたのである。
地中海の湾の中でも、“風”は、イラン、アフガニスタン、スーダン、モロッコなど、それぞれの地域で異なる名前が付けられている。
エジプトに吹く、乾いて、砂っぽい地元に吹く“風”は「KHAMSIN」(カムシン)と呼ばれる。 チュニジアでは「GHIBLI」(ギブリ)。 西マグレブ(西サハラ諸国:モロッコ、アルジェリア、チュニジアなどを含む)では「HARMATTAN」(ハルマッタン)と呼ばれている。
気がつけば当たり前の存在となった“風”という存在。
日本ではなかなか体験することのできない豊かな“風”を香りを通して感じることのできる作品なのです。
実際に体感されたことのある方はもちろん、まだ触れたことのない方も「ELLA K」(エラケイ)が奏でる“風”を通して、その世界に触れてみましょう。
「KHAMSIN」(カムシン)〜アフリカ・エジプト〜
- 夢と現実のはざまで -
カムシンは、イスラエルとエジプトの間を行き来して、オレンジの花とデーツのフレッシュなユニークな芳香を運んでくる。旅の終わりにはカイロの市場一帯に漂うレザーの香りが。
<香り> デーツ、オレンジブロッサム、レザー
エジプトで春に吹くという風。これから始まる旅に胸を弾ませるように、オレンジの花が香りを鮮やかに彩ります。
デーツは日本でいうナツメヤシ。干し柿や黒糖に似た甘さがあるといい、天然のキャンディーと言われることもあるそう。
こっくりとしたとろみのある甘さが、とてもエアリーでありながら、肌に熱を帯びて絡まるようにフィットする。
ゆっくりと歩みを進めるように、香りが変化していくとたどり着く柔らかなレザー感。
ナイル川の辺りにあるというカイロの市場は、地元の方が日用品を買うために訪れる場所。そこには、衣類や香辛料など様々なアイテムが並ぶ。その市場に行ったことはないのですが、世界観が手に取るようにわかる気がする。
時間が経つと、ドライなレザーが顔を出す。はじめに記憶していた甘さが引くと、どこか透き通るような強さがあり、そこにあった熱を忘れてしまいそうなほど美しい。
「ハルマッタン (HARMATTAN)」〜西マグレブ〜
- 永遠のそよ風 -
ゼラニウムとテキサスのセダー(杉)がフレッシュでみなぎるバイタリティーをもたらすユニークなフレグランス。この香りは、北アフリカの皮工場を思い出させるしなやかなレザーをベースにして構成されている
<香り>シダーウッド、ゼラニウム、レザー
とても乾燥していて湿気を奪うような風で、ハルマッタンが吹くと視界はかすみ、太陽がぼやけて見えるんだとか。
その景色は、空が曇ったように見えるほどだという。
なんとも清々しい始まりで、熱を帯びた空気の中で心地よく流れる風のような印象。
少しひんやりとした感じもあり、肌を撫でるように通り過ぎていく。
柔らかなシフォンを被った時のように空気を含んだ景色が広がる。
肌と相まってだんだんと温まっていき、レザーが肌を形どるように姿を現す。
その中でも透き通るようなスッとする香りが失われることはない。
ウッドの強さとレザーのしなやかなニュアンスをぜひ体感してみてほしい。
「ギブリ (GHIBLI)」〜チュニジア〜
- シルクのようで焼けつくような、陽気な風 -
ヌガーの甘い香りとジャスミンが、温かく薫り高いそよ風に。
ベースはレザーの香りで、ギブリの風の翼に乗って、マグレブの至る所でみられる無数の市場の真中へ、私達を運んでくれる。
<香り>ヌガー、インペリアルサンバックジャスミン、レザー
ギブリとは、サハラ砂漠に吹く熱風を意味するイタリア語。
吹き立てた瞬間に、舞い上がるように広がる華やかな芳香と花の蜜のような甘さ。
品のある柔らかな装いに照りつける熱。ヌガーの香ばしさとどことなくフルーティーな印象。
ゆったりと運ばれてくる香りに肌を委ねたくなるような、まるで太陽の下で温められた肌のような暖かさ。
決して暑くて悶えるような感じではなく、優しさがある。
甘さは残りつつも重さはない。風をテーマにしているということが理解できる、空気を含んだ儚ささえ感じる甘さ。
その音色はとてもメロディアスで、手に取る人を誘い込む魅惑的な香り。
いかがでしたでしょうか。
今回は、風の名前が名付けられた香りをご紹介しました。
それぞれの個性が光る香りは、レザーをベースにしながらも様々な景色を彩る香りになっています。
ぜひ店頭でお試しください。
最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。
また次回の香水ブログでお会いしましょう。
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