一見するとシンプルなクルーネックニット。しかし、生地感的にはほぼロンTなんですこれ。コットンニットはよく見かけたことがあるかもしれませんが、夏の使用に適したテキスタイルなのです。まず58％であるアクリルですが、そもそも通常は秋冬向けの素材（保温性が高い）であるのに対し、薄手で通気性の良い編地や他素材との混紡で、軽量な“サマーニット”として活用されることもあるんですね。このニットの場合は薄手で編み地の感覚をかなり広く取ることで通気性を確保しているわけなんですね。次にポリウレタン。高いストレッチ性があり、肌に張りつきすぎず、動きやすいのが特徴なわけですが、夏場の“快適なフィット感”を保つためにとても有効な素材です。最後に天然素材である麻の一種であるラミー。これも吸湿性・通気性がとても高く、夏にぴったりな素材なんですね。ラミーがあるとハリ感が出るため、服の立体感や清涼感も増すのです。とくに「高温多湿な日本の初夏〜盛夏」に向けて設計されたニット素材と考えてよいと思っております。この素材配分は、「アクリルの軽さ」と「ラミーの清涼感」、「スパンデックスの快適な伸縮性」を合わせているので、まさに今の時期向けなわけなんですね。

ネーミングの通り、“休日”の空気をまとうようなトラウザーズです。けれどその設計には、ただのリラックスではなく、計算された美意識が息づいています。素材はテンセルとリネンのブレンド。吸湿性と通気性に優れ、動いたときのドレープが静かに表情を変えてくれます。春夏らしい清涼感がありつつも、頼りなさは感じさせません。シルエットはまっすぐに伸びるストレートライン。ウエスト脇のパネルや、さりげない刺繍のアクセントが効いていて、どこか“遊び”を残した仕立て。リラックスパンツにありがちなカジュアル感だけでなく、街着としての品の良さが共存していますね。

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