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2026/05/09 19:00

こんにちは、香水担当です。

前回の香水ブログに引き続き「LIQUIDES IMAGINAIRES(リキッドイマジネール)」の香水作品について語っていきます。回を重ねるごとに、タロットカードへの興味が湧きつつあります。何より、タロットカードって絵が可愛いものが多い。眺めるだけでもワクワクする。もし、ダークファンタジーな絵のタロットカードがあったら教えてください。(普通にコレクションとして欲しい笑)ということで、今回もタロットから深め、香りの解釈へと潜っていきます。私の心に灯された言葉を楽しんでいただけたら嬉しいです。


本日のラインナップはこちらです。
「BLANCHE BÊTE(ブランシュ ベット)」
「BÊTE HUMAINE(ベット ユメーヌ)」
「BEAUTÉ DU DIABLE(ボーテ デュ ディアーブル)」

では早速進めていきましょう。


「BLANCHE BÊTE(ブランシュ ベット)」
調香師:Louise Turner(ルイス・ターナー)
フローラル - ムスキー
中世において、わたしの姿は、白い花香る古代の庭に佇む処女の傍に描かれてきた。わたしは想像上の獣、飼い慣らされることのない、孤高の生き物。伝説上の白馬だけに許された汚れなき乳白色の肌、額には解毒剤となる捻れた一本の角が生えている。その牙は魔力を湛え、水を清めるとして皆が請い求める。わたしは愛と神秘を体現する。わたしは、自らの内部から湧き出る超自然的なエネルギーに満ちた、真珠の光沢を持つ光の中でのみ現れる。その姿を目にし得るのは唯一、創造的な魂だけ。わたしの姿を確かめられるほどに強い存在であるなどと夢見ることができようか。この、獣であり、かつ決して獣でなかった存在を。

Top:アンブレットシードアブソリュート(Orpur®)、ミルクアコードミスティカル
Heart:ジャスミンヴィンテージ(Natsublim®)、チュベローズペタル、マホニアル、インセンス
Base:トンカビーンレジノイド、カカオアブソリュート(Orpur®)、ムスキーバニラ


タロットカード:「INNOCENCE」直訳「無垢」
添えられた言葉(直訳):「ブランシュ ベットは、無垢であり、純粋な強さを宿す香り。 その美しさは、穢れのないエネルギーで人を惹きつけ、 ミルキーな清らかさが、気高い印象へと導いていく。」
このカードは、「穢れていないこと」「本能に近い美しさ」「静かな自信」「守られているような安心感」ということになるだろうか。無垢でありながら完全に従順ではなく、どこか野性的で神秘的。“白”の清潔感と、“獣”の本能性が同居しているカード。柔らかく清らかな香りの中に、神聖さと本能的な強さを秘めた気高さを思い描く。ここでは純粋であることそのものが強さになるのだと思う。決して飼い慣らされることのない、孤高の存在であり、想像上の獣。愛と神秘を体現した香りで、掴みどころのない雲のような、幻想的な艶やかさと甘さを兼ね備えている。これはもはや“香り”という形で語り継がれる、伝説のお話のような作品だと思う。



「BÊTE HUMAINE(ベット ユメーヌ)」
調香師:Amélie Bourgeois(アメリー・ブルジョワ)
グリーンフォレスト - ウッディ
都市生活から身を退き、野生を取り戻した人間、自然の様々な香りの只中に飛び込む旅。わたしは一糸纏わず、自分の香りだけを身に纏う。それは自然の香り。凍りついた川、樹脂の香りが漂う森、太陽に焼かれた灼熱の岩、わたしの寝床である木の葉の敷物の匂いだ。わたしは狩人であるとともに狩られる者でもある。怖れを住まいとし、力を武器とし、香りを衣とする。わたしは獅子の心を持つ人間。わたしは「ベット ユメーヌ」という種の生き物なのだ。
Top:チェスナット、クミン、ヴァイオレットリーフアブソリュート、マスティックツリーアブソリュート
Heart:ラブダナムアブソリュート、ヴァージニアシダーウッドオイル、カルマウッド、サンダルウッド
Base:ハイチ産ベチバーオイル、バーンドパインニードルオイル、シプリオールオイル、ガイアックウッドオイル


タロットカード:「BÊTE HUMAINE」直訳「人間という獣 / 人間の獣性」
添えられた言葉(直訳):「ベット ユメーヌは、野性的な本質を持つ。 香り立つ森と遠い大地を、自由に駆けめぐる。その裸の肌は、太陽に熱を帯びている。」
人間の中に眠る獣性を象徴したカード。「服を脱ぐ」「森を歩く」「太陽によって肌が熱を帯びる」ようなイメージで、理性や社会性を一度外して、もっと根源的な自分に戻っていくようなニュアンス。人間が自然の中で、獣としての美しさを取り戻すような、本来の身体感覚や生命力を呼び覚ましてくれるような感じ。ワイルドなウッディーを思わせるこの香りは、他では出会ったことのない木の葉を感じさせ、生命が宿っているかのように少し樹液のようなオイルっぽさもある。実際にその自然へ触れることが叶わずとも、香りを身に纏うことで、“香りを衣とする”を再現できる感じがする。未だかつてない、セカンドスキンなのではないだろうか。


「BEAUTÉ DU DIABLE(ボーテ デュ ディアーブル)」
調香師:Louise Turner(ルイス・ターナー)
アンコンベンショナルスパイシー - スモーキー - ウッディ
あなたはその香水を手に入れるためならば悪魔に魂を売っても構わないと思うでしょうか?このエッセンスは彼のパワーであり彼の永遠の誘惑です。その魅惑のフレグランスは美しさとユニークさを兼ね備え、複雑な切り口の魅力的な香りが立ち昇るように構成されており、言葉では言い尽くせない香りです。その戦利品は、時空を超えて、未知なることへの畏怖の念が作り上げた完璧なるものを崩す、混沌とした不協和音が織りなす独特な香りのノート。この心を掻き乱すユニークさが、このフレグランスを秘密を略奪したくなるようなリキュールたらしめる所以です。あなたがわたしに計り知れない情熱的なキス、熱い吐息、魂を差し出すならば、それと引き換えにわたしはあなたにこのセンシュアルな香りを捧げましょう。わたしは天使であると同時に、悪魔とも呼ばれています。そして「ボーテ デュ ディアーブル」を所有する唯一の存在なのです。

Top:イタリア産レモン、コリアンダー、ビターオレンジジンアコード、アブサンアコード
Heart:クローブ、サイプレス、ゼラニウム、イランイラン、カーネーション
Base:ハイチ産ベチバー、ガイアックウッド、スペイン産シスタス、コブルストーンアコード


タロットカード:「THE DEVIL’S BEAUTY」直訳「悪魔の美 / 魔性の美」
添えられた言葉(直訳):「あなたは火遊びを好み、リスクを取り、危険に心を躍らせる。もし完璧な香りのために悪魔へ魂を売る覚悟があるのなら、その導きに身を委ねなさい。」
「抗えない魅力」「危険だとわかっていても惹かれてしまうもの」これは、欲望・誘惑・スリル・背徳・禁断の美であり、単なるネガティブな要素ではなく、理性では止められないほどの強い魅力であったり、自分の奥にある欲望を解放する力を与えてくれる香り。私は、この作品に対して危険な契約のようだなと思っている。でもそれは、先ほどもお話ししたように、危険を冒してでも手に入れたいと思ってしまうほどに魅力的な内容であるということ。黒い煙がブワッと肌を飲み込むように広がり、そのまま支配する。その時に感じたのは、黒いと言いつつも、その先には光があるということ。だからこそ深い夜のように黒さが強調されるのでは?と。理性よりも欲望を選ばせる、唯一無二の魔性の香りの名前は、「Beauté du Diable(ボーテ デュ ディアーブル)」なのだと改めて脳裏に刻まれた。


今回はここまで。
いかがでしたか?最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。
次回のラインナップは、「FLEUR DE SABLE(フルール ドゥ サーブル)」「TAPIS VOLANT(タピ ヴォラン)」「BUVEUR DE VENT(ビュヴェール ドゥ ヴァン)」です。
引き続き、お楽しみに。