重要なお知らせエリアを非表示

2024/03/14 18:22

こんにちは、香水担当です。

皆様いかがお過ごしでしょうか。

私は先日まで2週間ほど別の会場で香水のご案内に出ており、最近はClique Tokyoでの日常を楽しんでおります。

「香り」というファッションの1ピース。アパレルと同じくこだわりを持って香水ブランドもセレクトしているお店として、偏らず唯一無二の時間をお届けできたらと思います。


さて今回も「ATELIER MATERI (アトリエマテリ)」について続きを。

前回のブログをまだご覧になっていない方は、ぜひご覧ください。

Poivre Pomelo(ポワーヴル ポメロ)」Bois d'Ambrette(ボワ ダンブレット)」

の2つの作品をご紹介しております。



Santal Blond(サンタル ブロンド)」

調香師:Lucas Sieuzac(ルカ・シウザック)


サンタル・ブロンドにおいて、調香師ルカ・シウザックは、希少性が非常に高い品質の天然サンタルのエッセンスを選び、素材に秘められたほのかな光を表現しました。カルダモンがもたらすスパイシーで爽やかな立ち上がりから、ジャスミンの芳醇なかぐわしさ、トンカビーンの温かく丸みのあるノートが寄り添います。たおやかでエレガント、バランスの良い、内側から柔らかく輝くサンタルです。

ART EAUオフィシャルHP参照)


<香り>

トップノート・・・ベルガモット、カルダモン

ハートノート・・・ジャスミン、サンタル

ベースノート・・・ヒノキ、トンカビーン


スパイシーさとジューシーな香りが一瞬で世界観を作り出す。角がなくまろやか。サンダルウッドの質感、肌触り、空間をじっくりと浮遊するようなクリーミーな印象が鮮明に浮かび上がるのです。

ジャスミンの華やかさが香りに艶やかさを与えて、静かでありながらも上品で華やか。花の生っぽさは感じません。均一な音が耳に心地よく響くような感じ。ほんのり甘さがあって、無音で響き渡る波紋のように纏う人を包み込む。

ブランドらしさが鮮明に描き出された作品で、素材をどう活かすかという中で行われる引き算の美学が見える。価値観を共有できるパートナーとのものづくりだからこそ成し遂げることができる答えだと感じる。


ラストの方までじっくり注目して香っていると、木造建築に用いられる代表的な工法として知られる、木造軸組工法が頭をよぎりました。木製の柱を組み合わせることで住居の骨組みを作っていく工法になりますが、その無駄のない計算された美。そんな感じ。技術が輝くサンダルウッドの香りをぜひ堪能していただきたい。






Iris Ebène(イリス エベーヌ)」

調香師:Marie Hugentobler(マリー・ユジャントブレル)


アイリスの官能的な個性を表現した完璧な組み合わせです。イリス・エベーヌにおいて、調香師のマリー・ユジャントブレルはコントラストに富んだ楽譜を書き上げました。それは、エモーショナルで深みのあるイリスがウッド、ボーム、ムスクと重なり合うハーモニー。柔らかくあでやかで、豊かなテクスチャーのレザーがゆっくりと広がる印象的な香り、カシミアのセーターのような柔らかく心地の良い香水です。

ART EAUオフィシャルHP参照)


<香り>

トップノート・・・レッドマンダリン、マダガスカル産プチグレイン、ジャマイカ産ピメント

ハートノート・・・ピンクペッパー、イリス、スウェード

ベースノート・・・ペルー産バルサム、サンタル、ムスク(レザー)


エアリーな装いの中に水彩画のように美しく鮮やかな色が浮かぶ。気持ちの良い刺激的なスパイス感は、ピメントでしょうか。オールスパイスとも呼ばれ、シナモン・クローブ・ナツメグを合わせたようなスパイシーな香り。そうかと思えば、肌を撫でるように香りが落ち着いていく。柔らかい。その言葉に包まれるように優しくて安心するのです。

個人的に、アイリスってパウダリー感が特徴的だったりで高貴な印象や神秘的な印象が強いと感じていたのですがこんなに安心感のあるアイリスは初めて。

触り心地のいい生地が肌にのった時の気持ちよさのような。一度ヴィクーニャの生地を触れる機会があったのですが、まさにそんな感じ。指先で触れているだけなのになんて美しいのかって。


少し時間が過ぎると、次第に広がるレザーが描き出す高級感。そこにピンクペッパーがアクセントを与え、サンタルのクリーミーさが相まって軽やかで親しみやすさを感じる香りがしてくる。

少ない香料の中で描き出される、控えめな贅沢。生地にこだわりを持って服を選んだ日に、この美しいフレーバーを取り入れて欲しいと思いました。



最後に今回ご紹介した香水に合わせて。

■Clipue Tokyo のアパレルと合わせるなら、「ニット」お好きな方どうでしょうか?


様々なこだわりが色濃く見えるニット。緩やかに編まれているものもあればキュッと網目のしまったデザイン、カラーが映えるデザインなど。素材はもちろん、それぞれの表情の出方が本当に面白い。

現在Clique Tokyoではサマーニットなどの入荷もあり、ニットが豊富に揃ってきているのでぜひ見に来て欲しいのです。

ちなみに、「ATELIER MATERI (アトリエマテリ)」のブランドディレクターであるVéronique LE BIHAN(ヴェロニク・ル・ビアン)は、「Iris Ebène(イリス エベーヌ)」が一番お気に入りだそう。調香師にオーダーする時に、自分を包み込んでくれるカシミアウールのセーターの様な香りを創って欲しいとお願いしたそう。その質感は体感して実感してください。視覚では捉えられないながらも、納得できるその肌触り。

Santal Blond(サンタル ブロンド)」が構築する繊細な輝きと「Iris Ebène(イリス エベーヌ)」の柔らかく華やかな美しさ。どちらも良い。

Clique Tokyoへお越しの際は、ニットと合わせてお試しくださいな。


今回はここまで。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

また次回の香水ブログでお会いしましょう。