そして、よく見ると細かく施された切り替えや、さりげないステッチワークなど、ディテールにもA.Fらしい遊び心が詰まっている。だからこそ、ただの「ストライプシャツ」じゃ終わらない。春夏は一枚で、秋冬はインナーとして。どんなシーズンでも、どんなテンションでも、ちょうどよく馴染む万能な一枚です。

一方その頃こちらは、同じくストライプベースながら、よりミニマルで都会的なムードが漂う一本。ヘリンボーンとは違い、こちらのストライプはもう少し直線的でシャープな印象。だからこそ、スタイル全体にスッと芯を通すような感覚があります。生地はさらっとしていて軽やか。柔らかいドレープ感がありながらも、着たときにシルエットが崩れない絶妙なハリ感を持っています。この“柔らかさと張りの両立”って、意外と難しいんですが、そこをしっかりクリアしているのがさすがA.F。カフスや前立てのディテールもスッキリと仕上げられていて、主張しすぎないけれど確かな存在感。ベーシックなシャツ型ながら、細かなバランス感でモードな空気がしっかりと纏われています。着こなしとしては、モノトーンのワイドパンツと合わせてAラインを作るのも良いし、逆にテーパードパンツやスラックスと合わせてスマートに寄せてもかっこいい。ベースがシンプルだからこそ、合わせるアイテムで印象がガラッと変わるのも魅力です。先ほどのヘリンボーンタイプと比べると、こちらはより“都会的”で“端正”。でも、硬すぎない。ちょっと肩の力が抜けた、今の空気感にぴったりのシャツです。